ごあいさつ

患者さん・御家族に
やさしい緩和ケアを
教授 清水 敦
Shimizu Atsushi
自治医科大学 緩和ケア部のホームページにようこそ。
自治医科大学 緩和ケア部は2006年10月に発足し、緩和ケア外来での通院患者さんの診療ならびに一般病棟入院患者さんの相談に多職種で構成された緩和ケアチームとして対応してきました。2007年5月より本館8階南病棟にて患者さんの体と心のつらさをやわらげる緩和ケアを専門的に提供してきました。2025年4月に初代の丹波 嘉一郎教授から第2代教授として清水 敦が引継ぎ、新体制で緩和ケア部を運営しています。
自治医科大学 緩和ケア部の強みは、大学病院ならではの専門的な緩和ケアを多職種が連携し提供していることです。医師、看護師、薬剤師にかぎらず、公認心理師、リハビリテーション専門職、栄養士、歯科衛生士、ソーシャルワーカー、ボランティア等と多岐にわたります。患者さん・御家族のつらい症状や不安をやわらげ、生活の質を保ちつつ穏やかに過ごして頂けるよう、皆でサポートしております。
緩和ケア科を受診される患者さんの中には、つらい痛みで悩まれている方が少なくありません。痛みの治療を専門にしている医師とともに、痛みの原因を体と心を含め全身にわたってよく評価したうえで、症状をやわらげる方法を検討します。治療はお薬だけにかぎらず、神経ブロックや放射線治療などを提案することもあります。
本邦の大学病院においては緩和ケアを専門的に受けられる病床を有する施設は限られており、当院で診療を受けている患者さんがそのまま安心して続けられることも大きな利点と考えています。
当部では医療者の教育にも力をいれています。診療科を問わず、全ての医療者が基本的な緩和ケアを習得することは必須と考えられます。「医療の谷間に灯をともす」という建学の精神のもと、当院で研鑽をつんだ医師が全国各地で活躍し多くの患者さんに貢献できるよう、次世代の医療者を育ていくことも当部の大切な使命と考えています。
研究をとおして新しい知見を求め、より良い緩和ケアを目指していきます。例えば人工知能などの科学技術を活用し、病気にともなって生じるお体や心の変化を的確に捉え評価する方法や、患者さんが穏やかに過ごすのに役立つ工夫・手段を開発する計画です。
「やっぱり自治医大に来てよかった」と患者さん・御家族に感じて頂けるよう、スタッフの力と知恵をあわせて頑張ります。どうぞ宜しくお願いします。